Youtubeを活用してブランディング戦略を!企業のブランディング戦略とは?

 こんにちは。株式会社エンデルの小津です。今回は企業のブランディング戦略でのYoutube活用法について書いていこう思います。現在の日本では似たような商品・サービスがあふれかえっており継続的な売り上げ向上にブランディング戦略は必要不可欠といえます。大手企業はその必要性にいち早く気づき取り組んでいますが、中小企業もその例外ではありません。無料で使えるオウンドメディアとしてYoutubeを使ったブランディング戦略はコスト面からもリーチ面からもうまく活用すれば更なる成長を見込めるツールとなりえます。

ブランディング戦略って何?

 基本的なことですがブランドとは何なのでしょうか。ブランドと聞いてまず思い浮かべるのがグッチやアルマーニといった高級ブランドではないでしょうか。そんなのうちの会社に関係ないと思われるかもしれませんが「ブランド」の考え方はとても重要です。

 著名なマーケティング専門家であるフィリップ・コトラーによるとブランドとは「個別の売り手または売り手集団の財やサービスを識別させ、競合する売り手の製品やサービスと区別するための名称、言葉、記号、シンボル、デザイン、あるいはこれらの組み合わせ」としています。つまりブランディング戦略とは「どのようなイメージを持ってもらいたいかを決め競合他社の製品やサービスを区別してもらえるようにそのイメージを醸成すること」です。

具体的なブランディング事例

 言葉では中々伝わりずらい部分もあるかと思いますので、具体的な事例を見ていこうと思います。今回は一番わかりやすい企業を3つほど見ていこうと思います。

  • アディダス
  • 無印良品
  • Apple

ブランディングの先駆者「アディダス」

 皆さんご存じの「アディダス」ですが、ロゴをはじめとするブランディング戦略の成功の第一人者といえるでしょう。アディダスという会社名を聞いて皆さんがイメージするものはおそらく三本線ではないでしょうか。

参照 https://sort0439.com/2017/11/14/adidas%E3%81%AE%E6%AD%B4%E5%8F%B2/

 現在使われているアディダスのロゴはこの4種類となりますが、共通点として3本線(スリーストライプ)が入っていることがわかるかと思います。またアディダスの製品には必ずこの4種類のロゴマークやスリーストライプのいずれかが入っているかと思います。

 アディダスは今でこそスポーツブランドとして有名ですが、旗揚げ当初様々なスポーツブランドが乱立していました。そのため有名なスポーツ選手に遠目からでもわかるスリーストライプの入った服や靴を着用してもらいました。その結果アディダスは「一流のプロスポーツ選手が選ぶスポーツ用品」「本物のスポーツ用品」といったイメージが定着しブランドイメージやブランドの認知が大幅に向上しました。

 現在でもこれらのロゴを求めて購入する消費者は多く、その絶大なブランド力は世界中を席巻しています。

ライフスタイルをブランドに「無印良品」

 日本を代表するブランドの一つが「無印良品」です。無印良品の商品には基本的にロゴは入っていません。しかし「シンプル」「機能的」といったブランドイメージが根強くついています。現株式会社良品計画代表取締役会長金井政明氏は、無印良品のコンセプトは「生活の基本となる本当に必要なモノを、飾ることなく、必要の本質を商品にするコンセプトでスタートした」と語っています。また初代アートディレクターの田中一光氏は「無印良品は最良の生活者を探求するために作られた」と語っています。「これでいい」というコンセプトのもと現在も世界に大きな影響力を持っています。

 改めて無印良品の商品に目を向けてみるとシンプルで機能的なものが多く、店内の外観から同社HPに至るまですべてシンプルそのイメージを体現したものとなっています。

参照 マイナビニュース「無印良品の店内BGMをサブスク配信」無印良品ロゴ

世界有数のトップブランド「Apple」

 ブランディングの代名詞といっても過言ではない企業が「Apple」です。代表的な製品として「Iphone」「Ipod」「Macシリーズ」があります。Appleは世界でも有数のブランドエクイティを持つ企業となっており、常にランキングでもトップ5に入り続けています(参照 BrandZ/Kantar)。

 Appleのイメージとして「直感的に使える」「デザインがかっこいい」等が挙げられると思います。実際にIphoneは直感的で使いやすく独自性があり洗練されたデザインとなっています。またその箱や周辺機器もシンプルでスタイリッシュなデザインになっており、持っているだけでステータスと感じる方は多いです。

 また、OSのMACはクリエイターにとっては直感的で使いやすいOSであるため好んで使う方も多く、そういった方々が使っているというイメージも人気を後押ししている理由の一つとなるのではないでしょうか。

まずは活動の指針を!

 様々なブランドをちょっとだけ見てきましたが、それぞれに共通しているのが一貫した活動の指針です。アディダスであればロゴとそれから連想される一流のイメージ。無印良品であれば「シンプルで機能的。これでいいと思えるデザイン」。Appleであれば「シンプルで独自性があり、かっこよく使いやすい製品」などです。一貫した指針を掲げてそれに沿った商品、サービス、情報発信を行っていくことがブランディング戦略の第一歩となります。

 次にその活動指針の立て方ですが、顧客が持つ会社のイメージと自社の内部が持つイメージをすり合わせていくということから始まります。

 例えば八百屋さんを例に考えてみます。隣に大きなスーパーができ、売り上げが落ちてしまいました。そこで店主はブランディング戦略を考えます。

 まずお客さんからの聞き取り調査です。お客さんは法人と個人のお客さんがいましたが個人のお客さんをメインのターゲットに据えることにし、個人のお客さんが来てくれる理由を聞いてみました。するとお客さんは「安くて新鮮な珍しい果物を購入できる」「簡単な調理法などを聞いたら教えてくれるし、何より元気な声かけがあって楽しい」といった声が上がったとします。

 次にそのお店のモットーです。その店のモットーは「お客様は神様」です。そこでお客さんの意見を取り入れこのお店でしか買えない珍しいけど品質が良く簡単に調理できる新鮮な野菜を簡単な調理例を添えて販売することにしました。また、お客さんに何か不便なことはないかということを優しく問いかけ、需要があれば都度プロとしての的確な意見を伝えるようにしました。

 隣のスーパーでは真似ができない販路を使ってよりお客様は神様を地でいくブランディング戦略です。

 このように顧客が持つ会社のイメージと自社の内部が持つイメージをすり合わせて活動指針を立て、実行していくことでその八百屋さんには、「珍しくておいしい新鮮な食材が購入できるお店」「元気があってお客さんに親切なお店」といったイメージが広がっていき、ブランドとして確立していきます。

Youtubeをブランディング戦略で利用する方法

 Youtubeは他のメディアと比べ様々な地域の多くの人が毎日利用しているSNSです。また、動画ということもあり、企業のイメージを伝えるという点ではとても使い勝手がいいSNSです。

 この記事を読まれている方は人事やマーケティングのご担当者様が多いと思いますので、それにあったジャンルをご紹介していきます。

 以前ご紹介した3H戦略と組み合わせて参考にしていただければ幸いです。

  • ハウツー動画&商品紹介動画
  • 考察動画
  • 日常系

他にも様々なジャンルがあり細分化されてきていますが、この三つを軸に考えていきたいと思います。

ハウツー動画

 これは3H戦略でいうところの「HELP」の動画に該当するかと思います。自社で販売している商品・サービスの利用方法をわかりやすく教える動画です。

 説明書やHPで開設されていると思いますが、実際に動画にして流すというのは伝えられる情報量も多くなりお客さんにサービス・商品の利用の敷居を低くしてくれます。

考察動画

 これは3H戦略でいうところの「HUB」動画に当たる動画です。その道のプロだからこそ言える意見というのもあるかと思います。特に時事ネタは検索する人も多いのでそれに対する考察は視聴数を伸ばすこともできますし一石二鳥です。

 一方で使い方を間違えてしまうと炎上してしまったり、会社の信用を落としてしまうので難しい内容でもあります。

 ですが視聴者との信用を築けていれば参考にしてくれる人も増えるのでおすすめのジャンルといえるかと思います。

日常系

 3H戦略でいうところの「HUB」動画です。会社の社員が一日どのように働いていて、何を目標に頑張っているのかといった内容は視聴者の企業に対し共感を生み出し信用を生み出す可能性があります。

 また採用の場面でもどのような仕事をするのかといった細かな内容を伝えることができるのでお勧めのジャンルの一つです。

動画ジャンルの有効的な使い方

 簡単に3つほどジャンルをご紹介しましたが、企業様によって向き不向きもあると思います。また、ブランディングにおいては終始一貫した雰囲気や内容を投稿し続けなければならないのでジャンルについてもあくまで参考程度に自社の行動指針に従って活用していただければと思います。

 また、これらのジャンルを単一で行ったとしても売上につなげることは難しいです。これらをうまく組み合わせることが重要です。

 例えばハウツー動画に他の製品の紹介も混ぜてみるといったことです。やりすぎると炎上になってしまいますが、匙加減を調整できれば売上向上につなげられる可能性が大いにあります。

まとめ

 今回Youtubeのブランディング戦略について書いてきました。まずは行動指針を決めそれに沿った動画を根気強く投稿していくということが重要です。

 ブランドエクイティという言葉がありますが意味を平たく言えばブランドの価値です。ブランドの価値を日々醸成していると考えれば捨てたものではありません。

 企業の行動指針をお客さんとすり合わせ、一貫してそれをイメージとして刷り込んでいくということが重要です。

弊社ではYoutubeを通じた企業のブランディングにも力を入れております。是非ご興味が少しでもございましたらお問い合わせ、ご相談を下記よりいただければ幸いです。